神話と実話-9-
<卑弥呼のこと>
超有名な古代のヒトで<卑弥呼>という女子がいます。でも、この卑弥呼という女子が、実在したのかどうかは定かでないようです。また、実在したとしても男子だったのかも知れないし女子だったのかも知れない、といわれています。纏向に箸墓古墳があって、この古墳は卑弥呼の墓だ、という説があるけど、宮内庁が定めるところでは「大市墓」として第7代孝霊天皇皇女の倭迹迹日百襲姫命(やまととももそひめのみこと)の墓に治定されています。この倭迹迹日百襲姫命が卑弥呼だとする説もあるのでしょうか。百襲姫(ももそひめ)と略称で書きますが、この姫は見るなと言われていた夫の姿を見て、夫は蛇、驚いて転んで陰部に箸が刺さって死んだ、とされる伝説のヒトなのですね。それで箸墓という名の古墳だというのです。ところで卑弥呼という名前は、古事記や日本書紀にはどこにも出てこないといいます。古事記と日本書紀が日本の歴史の底本になっているようですが、そこには卑弥呼という名前が出てこないというのです。どういうことなのでしょうか、ぼくにはその奥がわからないから、戸惑うわけです。魏志倭人伝という中国の書物のなかに卑弥呼という名があるといいます。これは史実としての記載ですが、そんぼ史実のなかの卑弥呼が、どういう存在だったのか不明瞭なところですね。